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1日目 朝の食卓

朝起きると珍しくレイスが起きていた。眠気の宿る状態で食卓につく。レイスは心なしか浮き足立った様子だ。エプロンを着用し皿を手にフィルの元へ近寄ってくる。 「おはよう!マイハニー。朝ごはんを作ってきたよ」 その言葉にフィルの眉が潜む。 「誰がマイ…

プロローグ

それは唐突な事件だった。女が自宅を出る数分前、突如庭に漆黒の門が出現した。それはチリチリという焼け付いたような光の指紋を表面に宿し、今にも動き出しそうな存在感と生命力を放っていた。どくどくと鼓動しながらその門は内側から黒い塊を孕み、外側へ…

レイスとフィリップの生活 プロローグ

汚れた空気、鉄錆びた工場。 醜悪な場所から逃れ暗闇をひたすら歩き、唯一安らげるその入り口にいたのは真っ黒な怪物だった。 僕は問う。 「お前は誰だ」 奴は言う。 「僕はお前だ」 それが僕とあいつの出会いだった。 ひどくつまらない僕と怪物の劣悪で邪悪…

社会に疲れた人をトラッパーがなでなでして癒す小説 二話

サバイバーはトラッパーの禊を待ちつつ、居間で書物を眺めていた。奥からはシャワーの水飛沫の音が響いてくる。先ほどのやり取りといいどこと無く気まずい空気が流れていた。 サバイバーはトラッパーがいつも読んでいる分厚い本を手にし内容を眺めた。文学と…

社会に疲れた人をトラッパーがなでなでして癒す小説 一話

その日、儀式が行われていた。一対一の戦いだった。サバイバーはただ一人生き残り他は全滅。故にその人物は巨漢と向き合いにらみ合っていた。背水の陣。目の前で死神が笑っている。死神は右手に持った剣を手にサバイバーをじっくりと眺めていた。 笑顔で固定…

レイスの日記3日目

とりあえず人を追いかけて武器で殴って見た。 このフックに吊るせばいいのかな。 なんか空に吸い込まれていった。 うわぁ気分悪い。 吊るすのは一人だけでいいよね。 他の人には帰ってもらおう。 なんかすごく感謝された。 人助けってすごく気持ちいい!(^…

レイスの日記2日目

元上司の別荘があったからそこを補修して僕の家にした! 綺麗になってうれしい!水道も出るよ!やったーー! なんか人が僕の家に入ってきた! 相手も僕もびっくりして逃げ出した! 人を殺したくなかったのでさっさと帰ってもらった。 でも出口の開け方が分か…

レイスの日記1日目

ここはどこだろう。 地獄だろうか? 泥のような闇を抜けるとそこはよく知ってる場所だった。 仕事場。 僕が一番憎くてキライな場所。この場所にはいい思い出なんて一つもない。 僕はこの場所で善良な市民から最低最悪な犯罪者になってしまったんだ。 僕の手…

レイスの夢

ぼくは車を運転している。 ぼくはクレーン車を運転している。 何で運転してるんだろう。 ああ、そうだ。ぼくはここの社員だ。 ぼくは廃車工場で社員をしている。 車を粉砕してスクラップに変える仕事だ。 そうだ、確かそうだった。 ぼくの名前は……あれ、何だ…

トラッパーとナース

血生臭さが残る陰湿な空間。周囲はコンクリートの壁に覆われ異質な臭気と相まって陰惨だった。室内は蒸し暑く換気が悪い。熱によって蒸し殺されそうなそんな環境にも関わらずその女性はその場に佇んでいた。 閉塞的な空間で金属が研がれる不快な音が反響し外…

短編 狂った殺人鬼~レイスの過去~

若き青年、フィリップ・オジョモは故郷を離れ都会の街へとやってきた。持つものはその身ひとつ。金も寝る場所も彼にはなかったが新生活に対する期待と希望を胸に栄えた街並みを眺めていた。

トラッパーさんの一日遅れのホワイトデー

霧の世界で彷徨う殺人鬼、トラッパーは一つの小箱を手にしていた。ブルーカラーのアラベスクの模様が入った包みを手にその場所へ向かう。 森の奥深くのキャンプファイヤー、それが彼の目指す場所だった。 それはトラッパーを視界に入れると不器用に笑った。 …

エヴァンさんの火遊び

ーどうしてこんなことになっているんだろう。ー 白い天井を見つめたまま、その人物は考えていた。体重を任せているベッドは体格に合わない大型のベッドで、それに寝そべりただ天井を見ていた。自分の上には大柄な男が腰を振っている。何度も往復を繰り返し息…

トラッパーとヒルビリー

願いは時として絶望と変わる。希望は黒く染められ失望になる。其れは墨に染められた彼らの魂を掻き集め、物体として姿形を与えた。 * 真っ暗な泥の中を夢中で泳ぐ。手足は鉛のように重く、体は引きずられるような錯覚を得た。呼吸すらままならない。そんな…